
部品が揃ったので、電装系の組み付けを行う。

写真を撮るのを忘れてしまったのだけど、キャビティ内は黒く塗装されていた。
導電塗料なのだろうか?それにしても雑な塗り方で塗りが薄い部分は木材の色が透けているくらいなので、導電塗料だとしてもシールド効果は期待できそうにない。テスターを当てたが、やはり導通していないので、部品を組み込む前にキャビティ内をシールドするために銅箔テープを貼ることにした。


GOTOH PICKUPS製のハムバッカーは4芯ケーブルなのでシリーズ(直列)/パラレル(並列)切り替えやコイル・スプリット(コイル・タップ)が可能だ。僕は高校生の頃FERNANDES FR-55というSSH配列でロック式トレモロ・ブリッジ搭載のギターを持っていて、そのギターはトーンがプッシュ・プル式のスイッチになっていてコイル・タップ可能だったのだが、個人的にはコイル・タップしたシングルの音は本物のシングル・ピックアップの音と違って厚みが足りず使い途がなかったので、コイル・スプリットではなくシリーズ/パラレル切り替えができる配線にすることにした。


プッシュ・プル式スイッチ付きポットの配線は、錐でスイッチ用端子の穴を拡張しないと配線材とピックアップ側のケーブルを一緒には通せない箇所があり難儀した。壊れたら次はスイッチの無い普通のポットに交換しよう😅
それと、コンデンサは MONTREUX Retrovibe Oil Capacitor 0.022uF 400VDC を選択したのだが、コンデンサの足が細くて折らないように気を使わなければならなかった。
改造前後の写真を並べてみる。


ピックアップ・セレクターへの配線を、コネクター接続から直接ハンダ付けにしただけでも抵抗は減ったはず…だと思う😅


アンプに繋いで音叉を鳴らして音が出る事とセレクターの接続が正しい事、ボリュームとトーンが正しく機能する事を確認してから弦を張れば完成だ😆
試奏しての感想
低域が減って特性が全体的に高域寄りになり高域の抜けが良くなった。
一方で音量は下がってしまったのだが、ピックアップの直流抵抗値は元のEpiphone 57CH (8.5kΩ), Epiphone HOTCH (14kΩ)からGOTOH HB-Custom Neck (8.12kΩ), GOTOH HB-Custom Bridge (14.4kΩ)とほぼ同等なので、マグネットが磁力の強いアルニコ 5から磁力が弱いアルニコ 2になった事によるものだろう。GOTOH HB-Customのマグネットをアルニコ 2に変えず元のセラミックのままだったら音量は同等以上になったと思われる。
太くて籠もったというか曇ったような湿っぽさのある甘いサウンドだったのが、芯が通った乾いて透き通ったサウンドに変化したのは概ね狙い通りだが、ブリッジ側にはもう少し迫力が欲しいのでマグネットをアルニコ 5に変更してみたいと思った。
Epiphone Les Paul Standard (2005年中国製 ) の改造 #3
ピックアップのマグネット

GOTOH PICKUPSのギター用ハムバッカーは、HB-Classic, HB-Classic α, HB-Custom, HB-Distortion の4種類が販売されている。アルニコⅡマグネットを搭載しているHB-Classic αに惹かれたが、元のピックアップより出力を下げたくなかったので搭載されているマグネットがセラミックだけど、ハムバッカーなら交換用のアルニコ・マグネットが販売されているのであえてHB-Customを購入した。
アルニコ磁石(Al-Ni-Co)は、鉄に加えアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)などの合金なんだけど、配合比率の違いによりⅡ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅷ という種類がある。磁力の強さは Ⅲ < Ⅱ < Ⅳ < Ⅴ < Ⅷ の順となっており、これにより特性に違いがでる。磁力だけでなく磁束密度とか…他にもあるらしいのだが難しい事は解らない😅
アルニコの種類は何にするか?
こればかりは文字情報をいくら読んでもあまり参考にならないが、Seymour Duncan SH-5 Duncan Custom (Ceramic), Seymour Duncan SH-11 Custom Custom (Alnico 2), Seymour Duncan SH-14 Custom 5 (Alnico 5) の3種は同じコイルのマグネット違いなので、この3種の比較動画を何度も聞き返して Seymour Duncan SH-11 Custom Custom の出音が気に入ったので交換用のマグネットはアルニコⅡに決定した。(素直に Seymour Duncan SH-11 Custom Custom 買えよ…😅)
直流抵抗値14kΩ程度のコイルにアルニコⅡマグネットを組み合わせたピックアップは前述の Seymour Duncan SH-11 Custom Custom の他にも EVH Frankenstein Humbucker が存在するので、心の中でもう1人の自分が「いい歳した大人なんだから改造なんかしないで素直にどっちかを金出して買えよ…」と言っているが、「大人の余裕と良識」よりも自分の「非公式なシグネチャーモデル」の魅力の方が勝ってしまった。
サウンドハウスに「MONTREUX Rough Cast Alnico 2 Magnet for HB」と「MONTREUX ACETATE TAPE」を注文したけど、レアメタルであるコバルトの含有量が最も多いアルニコ5もコバルトを含まないアルニコ3も値段が変わらないんだなぁ…

ピックアップのマグネットを交換する


まずアジャスタブル・ポールピースをバックプレートとツライチになるまで緩める。

次にバックプレートとコイルを固定している4本のネジを外す。

GOTOH製の場合、コイルの周囲を覆っているアセテート・テープを剥がさないとベースプレートとコイルを分離できなかった。しっかりと巻いてある…さすがは日本製だ。


マグネットの極性が重要なので、外す前に印をつける。

元のマグネットを外して、交換用のマグネットと極性を合わせる。

マグネットを差し換えたら再度組み立てる。
コイルにアセテート・テープを巻いたらGOTOH HB-Custom のマグネットをセラミックからアルニコ2に変更したGOTOH HB-Custom Alnico Ⅱ (仮称)が完成した😁
Epiphone Les Paul Standard (2005年中国製 ) の改造 #2
まず、現状把握として標準搭載のピックアップの事を調べた。
Epiphone Les Paul Standard にはフロントにEpiphone 57CH、リアにはEpiphone HOTCH というピックアップが搭載されている。


Designed by Epiphone USA
- Alnico Classic Magnets
- Double Vacuum Waxed
- Enamel Wire
新品時にはピックアップに上記の謳い文句が印刷された保護シールが貼られている物だ。
アルニコ磁石とエナメル・ワイヤーを使ったヴィンテージ仕様だとアピールしているわりにリアのEpiphone HOTCH の方は直流抵抗値が14kΩもあるのがツッコミ所だろう…フロントのEpiphone 57CH の直流抵抗値は8.5kΩ程度で、まぁヴィンテージ系とかPAF系とか云われるハムバッカーの範囲内か?
ただ、ちょっと疑問に感じたのはピックアップの直流抵抗値は高いと出力が上がるが高域特性が悪くなるらしいのだけど、Epiphone 57CH の直流抵抗値は高い方ではないのにボワーっとしたヌケの悪いサウンドなんだな…ネットで調べると、そう感じるのは僕だけではないらしく、このピックアップに対する評判はあまり良くはない。それに、このピックアップに使用されているマグネットは「Alnico Classic Magnets」なのだが、正体はアルニコ 5 だそうだ。アルニコ 5 はドンシャリ傾向のキャラクターのはずなのだが…
さらに調べると海外サイトにEpiphone 57CH を解析してGibson 57 Classic と Epiphone Pro Bucker との比較を行ったデータが載っていて、解析者によるとEpiphone 57CH はカバーがニッケル・シルバーではなく真鍮で、ピックアップから出ているシールド線の品質が悪く高域が損なわれているとの事だった。
つまり、ピックアップをオープンにしてシールド線をGibson製ピックアップと同様の網線シールドにでも換えれば改善する…かも知れないと言う事だ。
・・・めんどくさいな😅
そこまでやって苦労しても改善するとは限らないので、ここは素直にピックアップを交換する事にした。
さて、ピックアップは何を付けようか?
17年前のEpiphone Les Paul Standard に Gibson? Seymour Duncan? DiMarzio?
・・・高くね?😅
と、いう事で比較的安価な日本のGOTOH PICKUPS製の製品、それもリテール品ではなく某オークションで売られている箱なしのバルク品を購入した。2個で7,160円だからSeymour Duncan製1個分にもならない。安価といってもEpiphone製のピックアップに比べるとベースプレートの材質はニッケル・シルバーだし丁寧に造られているから充分アップグレードになる。
Epiphone Les Paul Standard (2005年中国製 ) の改造 #1

このギターは2005年に半ば衝動的に購入したものだ。17年前なので購入した店を失念してしまったがイシバシ楽器新宿店だったはずだ。価格も失念してしまったが、当時は今に比べると円高だった事もあり5万円でお釣りが来たと記憶している。
購入してしばらくは満足していたのだが、フロント・ピックアップの音がこもるのが気になってしまった。フロント・ピックアップ選択時にこもらないようにアンプの Treble を上げるとリア・ピックアップ選択時に高域が耳障りになってしまう…😥
そんな事もあり、その頃はサーフィンの方が楽しかったり失業→転職→転居と自身を取り巻く状況が変化したりして自然とギターに手が伸びなくなって、Epiphone Les Paul Standard は転居時の梱包を解かれる事もなく放置される事になってしまったのだ。それが新型コロナ・ウイルスのパンデミックにより外出自粛生活を余儀なくされるに及び、なんと10年ぶりに封印(梱包)を解かれ再び使われることになったのだ。ド━(゚Д゚)━ン!!
さすがに10年も放置しているとスイッチやポットは劣化してしまうらしく、音が出たり出なかったりボリュームとトーンにガリが出たりしていた。トグルスイッチの方は接点を#1200の耐水ペーパーで軽く磨く事で復活したがポットは消耗品なので交換するしかない。
僕の Epiphone Les Paul Standard はシリアルナンバーを検索すると韓国の「Daewon Musical Instrument Co.」の委託生産により中国の大連で生産された物らしい…現在の中国製Epiphone は青島に在るGibson直営工場で生産されており品質も侮れないものとなっているのだが、そうなる以前の物なので加工も内部配線も雑でお世辞にも品質は高くない。
つまり、安物が古くなったギターに過ぎないのだ…😂
でも、それならそれで良いと思う😅
安物が古くなって価値が無いからこそ素人の僕が慣れない半田ゴテ片手に好き勝手に弄れるのだ。自分で好きに選んだパーツを自分が選んだ配線材で繋げば安ギターとはいえ自分だけの仕様に生まれ変わるのだ。
こんな事は高価なギターだと正直言ってやりたくない。
例えば、最近のGibsonのレギュラー・ラインのレスポールは内部の電気系統は基盤ユニット化されていて、以前に比べて音痩せしているらしいのだが、それをヴィンテージ仕様の配線に改造する事は僕にだってできると思う。しかし、Epiphone製レスポールの5〜6倍の価格のGibson製レスポールを自分で弄るのは気が進まない。もし誤ってボディに焦げ目をつけてしまったら…と思うと容赦無く半田ゴテを当てる気になれない。
しかし、購入時の価格は忘れたが5万でお釣りが来た Epiphone Les Paul Standard なら躊躇なくできる。安ギターには、安ギターなりの楽しみ方があるのだ😁
Lenovo G560のHDDをSSDに交換し”Voyager 22.04 LTS Edition Explorer”をインストールした

Lenovo G560 06798QJはCore i3 370M/2.4GHzを搭載した15.6型ノートPCで、購入時のOSはWindows 7 Home Premiumで搭載メモリ容量は2GBだった。元々は母が使っていてWindows 10へのアップグレード時にメモリーを4Gに増設したが、あまりの遅さで使われなくなり母はMacBook Airを購入してしまい、Lenovo G560は使われる事も無くなり棚に放置されていた。
僕はLinux用にジャンク品上がりのVAIO type N VGN-NS52JBを使っていたのだが、メモリーの規格がDDR2 PC2-6400であり1枚4Gの増設用メモリーはDDR3規格の4Gよりも高いので、SSD化はともかくメモリー増設は対費用効果が悪いと考えたので、放置されていたLenovo G560を貰い受ける事にした。
メインのPCとしてバリバリ使う訳ではないのでSSDはハイスペックな必要は無いし容量も240Gもあれば必要充分だろう。AmazonnでSSDを探すと聞いたことも無いようなメーカーの製品が安価で販売されているが、信頼できるメーカーの普及価格帯の製品から選ぶ事とし、Crucial BX500 240GBを購入することにした。

注文した次の日には届いたので早速作業を開始する。

少なくとも半年は放置されていたしバッテリーなんて劣化しきっているけど、バッテリーは外しておく。

カバーを外すと写真でピンクの枠で囲った場所にHDDが搭載されている。HDDを固定している金具の両脇のネジを外し手前に引っ張るとHDDを外すことができる。


HDDは金具にネジ4本で固定されているのでネジを外し、新しいSSDと付け替え逆の手順でLenovo G560を組み立てる。その後、予め作成しておいたVoyager 22.04 LTS Edition ExplorerのDVDを光学ドライブに入れて起動し、OSのインストールを行う。

インストール後、言語サポートをインストールする。

端末を開き、以下のコマンドを入力して動画や音楽再生用のコーデックをインストールする。
sudo apt install ubuntu-restricted-extras
Linuxを日本語でインストールすると、ホーム内のフォルダ名が日本語になっているけど、端末からコマンドでファイル操作を行うには不便なので、以下のコマンドで英語にする。
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
その後、個人的に画像・音楽・動画の制作環境を作りたいのでUbuntu Studioのソフトウェア・パッケージ群をインストールした。
CANARE L-4E6SとNeutrik NP2X-WTでギター用シールドケーブルを自作

実はエレキギターやエレキベースとアンプの接続に使うシールドケーブルは消耗品である。
僕はコロナ禍の「お家時間」を充実させるべく数年ぶりにエレキギターを引っ張り出してきて、この趣味に出戻ったのだがシールドケーブルも数年間放置していた物だ。何年間も束ねてきつく縛っていたので曲げた部分に負荷が掛かってしまったのだろう。アンプを歪ませないクリーントーンでも絶えず「ブー」というノイズがして時折「ブツブツ」という雑音が入るようになっていた。
そんなわけで、以前から興味があったこともあり僕は品質の良いケーブルとプラグを購入して自作にチャレンジすることにした。
僕はさっそくサウンドハウスにCANARE L-4E6S × 10m、NEUTRIK NP2X-WT × 4個、OYAIDE SS-47 50gを注文した。CANARE L-4E6S はブラック, ホワイト, グレー, レッド, ブルー, イエロー, グリーン, オレンジ, パープル, ブラウンの10色が選べたのでパープルを選んだ。NEUTRIK NP2Xも通常品のシルバーの他ブラックとホワイトが選べたので360円の通常品よりも160円高くなるがホワイトのNP2X-WTを選んだ。残念なのはL字型のNP2RXにはホワイトが無かったことだ。
ハンダに高価な物を選択したので合計金額が5,160円になってしまったが、ハンダは頻繁に使わないので使い切るのに数年かかるだろうし3.5m × 2本と3m × 1本の3本作っても元々使っていたProvidence F201 model “Fatman” 3m/SLとほぼ同じ価格だから充分安い。プラグが2本分なのは1本はハンダ付の練習をかねてケーブルが劣化したProvidence F201のプラグを再利用するからだ。



到着したので、さっそくProvidence F201からプラグを外して練習に1本製作してみる。テスターで導通を確認して問題なかったのでギターとアンプを接続しても問題なく音が出たから本命の2本を製作しよう。


用意する物
- ハンダごて
- はんだこて台
- テスター
- ラジオペンチ
- ワイヤーストリッパー
- カッターナイフ
- 放熱クリップ

作業中にプラグを固定できないと作業しにくかったので治具を作成した。材料は百均で売っていた合板製の箱というか枠のような物で、それに穴を開けて以前に交換した時に外したジャックを装着した。

ケーブルを剥く前にエンドキャップを入れておく。これを忘れると後で後悔する。


使用するケーブルの外径が5.5mm以上の場合はチャックというパーツの先端を切りる。

NEUTRIKのWebサイトからダウンロードできる「ASSEMBLY INSTRUCTION」にはケーブルの外皮を16mm剥くと指定されているが、後から切って合わせれば良いので作業しやすいように少し長めに外皮を剥いた。

次に竹串で網線をほぐす。結構しっかりと編んであるので爪楊枝では折れてしまう。網線をほぐすと芯線を覆う紙と補強用の紐それとCANARE L-4E6Sは4芯ケーブルなので青と白の芯線が2本ずつ出てくる。紙と紐は不要なので切除する。一般的には「有色ホット」といって色が付いている方をホット(+)にするので青い方を「ASSEMBLY INSTRUCTION」に従い16mmにカットし先端4mm皮膜を剥いた状態に整える。白い方は根本から皮膜を剥いてほぐした網線と共に縒り合わせて10mmの長さにカットして、両方とも先端に予備ハンダをしておく。

自作の治具にプラグを装着し…

クランプを使って治具を机にしっかり固定する。

中心部の方(Tip)に青い芯線の方(ホット線)をハンダ付し、外側の方(Shield)にシールドと白い方を縒り合わせた方(グランド線)をハンダ付する。

ハンダ付が終了したら治具からプラグを外して(ハンダ付直後は熱くなっているので素手で掴まないよう注意)チャックを被せ最後にカバーを被せてエンドキャップとねじ込む。反対側も同様に作業してテスターで導通を確認したら完成だ。
NEUTRIK NP2Xを使用する場合には、グランド線をハンダ付せずチャックから出して外側のケースと挟み込む方法も紹介されているが、NEUTRIKのWebサイトからダウンロードできる最新の「ASSEMBLY INSTRUCTION」にはハンダ付することが指定されている。

ギターアンプに繋いでみたがノイズに強いのは本当だった。今まで使っていたProvidence F201は「ワイドレンジ&ローノイズでエレキギターに一番オイシイ“MID-LOW”を強調」とあるが、自作したケーブルは音の太さは遜色なくかといってどの帯域も特に強調されていない自然な音だ。人によっては「特徴がなく音楽的ではない」「地味で面白味がない」という評価になりそうだが、僕としては狙い通りのサウンドだし紫のケーブルに白いプラグという他にはあまり無い物が作れたので満足している。
Epiphone Limited Edition Tak Matsumoto DC Standard Aqua Blue

2013年にGibson傘下のEpiphoneから販売された限定モデル。希望小売価格121,800円なので本家Gibson製の廉価版という位置づけにあるモデルだがEpiphone製のレスポール系ギターとしては高価な部類に入る製品だ。
- Body:Carved Mahogany Double Cutaway
- Top:Flame Maple
- Neck:Mahogany Long Neck Tenon (Deep Set)
- Fingerboard:Rosewood w/Abalone Trapezoid Inlay
- Scale:24.75”
- Neck Pickup:Gibson USA Burstbucker-2 (Zebra)
- Bridge Pickup:Gibson USA Burstbucker-3 (Zebra)
- Bridge:LockTone Tune-O-Matic
- Tailpiece:Stopbar
- Tuner:Vintage Style w/Tombstone Buttons
- Controls:1-Bridge Volume, 1-Neck Volume, 1-Master Tone, 1-Three Way Toggle
ボディがメイプルとマホガニーの貼り合わせ、ネックがマホガニー、チューン・O・マチック・ブリッジ&ストップ・テイルピースまではレスポールと共通だが、左右非対称ダブルカッタウェイのボディ・シェイプ、コントロールが2 Volume, 1 Toneという所がレスポールとの違いとなっている。
また、ネックジョイントのディープ・セット・ジョイントとピックアップのフロントGibson USA Burstbucker 2、リアBurstbucker 3は、他のEpiphone Cusutom Shop製の限定モデルでも採用されているモデルがある。
搭載されているGibson BurstbuckerはGibsonが「PAFを忠実に再現」したピックアップらしいのだけど、僕はオリジナルPAFのサウンドを聴いたことが無いのでその部分に関してはよく判らない😅 …まぁ、普通に良い音です。
2013年に限定販売されたこのギターを何故いまさら入手したかというと、当時はギターから完全に離れていたからというのと、実は僕は何を隠そう若い頃は松本孝弘に憧れていたのだ(本当はキャナリーイエローのレスポールが欲しい)😅
そしてコロナ禍になって外出自粛生活を余儀なくされたのがギターを再開した理由だ。
ギターから離れていたと言っても機材全てを処分してしまったわけではなく、Epiphone Les Paul Standardが部屋の置物にHughes&Kettner Edition Blue 15-Rをクローゼットにしまい込んでいただけなので、僕は10年振りにレスポールに弦を張りアンプに繋いで音を出してみた(全く弾けなくなっていたので文字通り音を出しただけ😭)。久し振りに聴いた愛機のサウンドは…
こんなに音悪かったっけ? (´・ω・`)ショボーン
それに…ネックが反ってる…😱
…そういう理由で自分の物欲を正当化して購入したのがこのギターだ。このEpiphone Limited Edition Tak Matsumoto DC Standard Aqua Blueだが一般的には7〜9万円位が相場となっているらしいのだが、実は「難あり品」ということで税込46,800円で購入したのだ。どこに難があるかというと言うと、ボディにラッカー塗装の経年変化によるクラックを模した傷が入れられていたのと擦り傷を故意に入れてあって、要はレリック加工が施されていたのだ(オリジナルがヴィンテージじゃないのに前オーナーは何考えてんだか…😥)。
その反面フレットは全く磨耗しておらず、前オーナーはギターを始めたがチョーキングを練習する段階に入る前に弾けずに投げ出してしまったらしい…フレットや指板の状態から推察するに「Fコード」で挫折したと思われる。僕が難ありながらこの個体を選んだ理由がこのフレットである。フレットの交換費用は<島村楽器のリペア>によると¥49,500~と結構高額なので中古でギターを購入する場合はフレットの磨耗が少ない個体を選んだほうが良い。
Epiphone Limited Edition Tak Matsumoto DC Standard Aqua Blueは使用した塗料の特性か褪色して青ではなく緑になっている個体が多いが、僕が購入した個体も例外では無い。それと、これはEpiphone製のギターの殆どに共通する事だと思うが造りが雑だ。所詮中国製という事なのだろうが、ネック裏に誇らしげに「Epiphone Custom Shop Limited Edition」なんてロゴを入れるなら、もう少し品質に気を使った方が良いだろう。しかし、Epiphone通常ラインのレスポールと違い、配線はコネクター接続ではなく全てハンダ付けされている。
重量は測っていないけどダブルカッタウェイなのでレスポールより少し軽量に感じる。ハイポジションはレスポールよりはマシだけど弾き易いというほどでもない。ネックは元から持っていたEpiphone Les Paul Standardより厚みがあるけどギターのネックシェイプは同じメーカーでも年代により変わるので、同年代のEpiphone通常ラインのレスポールと同じなのか、本家Gibson製のTak Matsumoto DCと同じものなのかは判らない。
基本的にはこの買い物に満足しているが前オーナーが付けた下手なレリック加工が気になり出したので、子供の頃からの悪い癖で修正したくなってしまい耐水ペーパーをかけてしまった。完全に刻み込まれた傷を落とせなかったばかりかヘッドの「Tak Matsumoto Model」のロゴが消えてしまった😥 レスポールなら補修用のデカールが入手できるが、限定品ということもあり補修用のデカールは入手できないらしい。褪色して緑になってしまっているし、いずれ技術的に目処がたった時に再塗装して補修したい。
Hughes&Kettner Edition Blue 15-R の修理

Hughes&Kettnerは1984年ドイツ連邦共和国ザールラント州ノインキルヒェンで創設されたエレキギター・ベース用アンプを製造・販売するメーカーで、Edition Blueシリーズは同社のエントリー・モデルとして販売されていたソリッドステート・アンプで15W/30W/60Wの3種類がラインナップされていた。
クリーンとリードの2チャンネル、EQはBASS/MID/TREBLEの3バンド仕様、スプリングリバーブ搭載と必要充分なスペックで、途中でデジタルエフェクト(コーラス/フランジャー/ディレイ/リバーブ)を搭載するマイナーチェンジを施され、2016年にはホワイトの限定モデルが発売されるなど長らくHughes&Kettnerのボトムラインを支えていた。
エントリー・モデルとはいえHughes&Kettner製アンプの特徴と云われる透明感のある煌びやかなクリーンサウンドが再現されていて、ディストーションは軽いクランチサウンドからメタルに対応できるハイゲインなサウンドまで広くカバーしている。
2021年現在、同社からは後継となるモデルが販売されておらず、特に10〜20Wクラスの自宅練習に適した製品は存在しない。
このアンプにはもう一つ他社製アンプにない特徴があって上位機種と同じようにパネルが青く光るのだ。光るからと言って機能やサウンドには何も関係ないのだがハードオフ等のリサイクルショップではパネルが光らないEdition Blueはジャンク品扱いとなっている。パネルは青いLEDで光らせているのだが僕のEdition Blueも光らなくなった、というか点滅するようになってしまった。
別にパネルなど光らなくてもいいのだが、点滅と共にブブブ…とノイズが入るので使っていられない状態になってしまった。買い直すにしても既に生産修了になっているので中古品を探すか他社製品に買い替えなくてはならない。
近所のハードオフにマイナーチェンジ後のEdition Blue 15 DFXがあったので買い替えてもよかったのだがデジタルエフェクト搭載というのが気に入らない。個人的にはギターアンプは純粋なアナログ回路の方が良いと思ったので修理を試みることにした。(白い限定バージョンだったら買い替えていたかも…)
気休めかもしれないが1週間放置してから分解を始めた。アンプの修理は感電の危険が伴うので分解方法の紹介は控えさせていただく。
シャーシを外した。これで半分は直ったような物。
両端の4個のLEDでパネルを光らせている。
コロナ禍なので気軽に電気部品を買いに行くと言う訳にもいかずAmazonで青色高輝度LEDを注文した。どう考えてもこんな沢山要らないのだが交通費より安いし…
ここが問題の箇所。基板上にLEDが直列で接続されており片方が切れると両方点灯しなくなる。
このままだと基板がブラブラして作業しにくいので、シャーシにマスキングテープで基板を固定してLEDを交換する。LEDの明るさが違うので反対側も同様に交換した。
New FD200mm F2.8
僕は望遠レンズが苦手だ。ただ遠くの景色を撮っただけの写真しか撮れない。
それでも「明るい望遠レンズが欲しいな…( ̄∀ ̄)」と思ったので某オークションで落札してしまった。僕は某オークションを利用するときはストアしか利用しないのだが、このレンズを出品していたストアは商品紹介文が所謂「カメラ転売塾」の塾生が使うテンプレそのものなので某オークションにてカメラやレンズの買い物に慣れた人からは敬遠されていたらしく競合相手もなく落札することができた。
余談だが某オークションや某フリマアプリの商品紹介文で「感謝です!!(●^o^●)」「手に持ってるだけで心が躍ります~♪♪」「★超極上品★」「★新品級★」「専門店の動作チェック済みです!」「機関絶好調!」「奇跡の〜」という表現を多用していたら、そっとページを閉じて別の出品者の商品を探した方が無難だ。
脱線してしまったので話を戻すが、「New FD200mm F2.8」には前期型と後期型があって僕が購入したのは光学系が「FD200mm F2.8 S.S.C.」と同じ5群5枚の前期型だ。フォーカシングで鏡筒が伸縮する。
現行品の「ニーニッパ」は「Lレンズ」として存在しているけど、このレンズは蛍石やUDガラスなどの特殊硝材を使用していないので大口径ながらLの称号を冠しない普通のレンズだ。
稲村ヶ崎から撮った江ノ島だが、流石は単焦点というべきかズームレンズとは一線を画する描写力だ。レンズの構成枚数が少ないからか非常に抜けが良い。
遊覧船「べんてん丸」
マスクしていない人が多いのは、この写真はコロナ禍の前に撮った写真だから(笑)
弁天橋から撮った江の島シーキャンドル
シーキャンドルに着けられた電飾のワイヤーや木の枝などかなり細かい部分もしっかりと描写できている。
弁天橋から撮った夕陽
オールドレンズだけどコントラストは高い。雲や海面の質感も表現できている。マゼンタが足りない発色だが、これはフィルム(Kodak ColorPlus 200)の発色傾向だろう。
このレンズを購入したストアで「New FD300mm F4」も購入したのだが、コロナ禍になってしまい使用する機会のないまましまい込んでいる…(´・ω・`)
Canon FD24mm F2.8 S.S.C.
このレンズはハードオフで購入したのだが『ジャンク品』ではなく『中古品』扱いだった。…とは言っても値段は税込5,400円だからジャンク品と大差ない。
古くても広角レンズは値段が高いことが多いのだが、この個体が格安だったのは、よく見ると分解したらしき痕跡が認められるからだろう。まぁ、実写して明らかに光軸が狂っていて像が甘かったり、無限遠が出なかったりしなければ、僕にとっては問題がない。
入手してから既に半年ほど経っているけど、広角レンズでありがちな主題が何なのか解らない、つまらない写真ばかりしか撮れなかったので正直言って書くことが無かった。
この度めでたく良い写真が撮れたって訳ではないけど、自分の才能の無さは割り切って、このレンズの記事を執筆してみようと思った次第(笑)
まずは稲村ヶ崎を鎌倉側から撮った一枚。
使用したフィルムは『Kodak Pro Image 100』だけど、強烈な日差しで海面からの反射光もあり絞りはF16まで絞り込んでいる。そのため回折ボケの影響で画面全体の解像感は甘い感じになってしまった。
このレンズは、『S.S.C.』の名のとおり、当時キヤノンが誇る多層膜コーティングが施され、フレアやゴーストとなるレンズ面反射を除去する…らしいのだが、半逆光で畝りのある海面から光が乱反射するという悪条件ではフレアが出てしまっているようだ。
こちらは逆に藤沢側から撮った稲村ヶ崎。
光の向きが順光なので、こちらの方がコントラストのある締まった画になっていると思う。
ちなみに『稲村ヶ崎』と『稲村ガ崎』という2種類の表記があるけど、『稲村ヶ崎』の表記は歴史的用法や国の史跡の名称に使用し、地名としては『稲村ガ崎』と表記するらしい…
お次は撮影場所と時間がいきなりすっ飛んで江の島西浦漁港からの夕日
『Instagram』を代表とする「SNS映え」とか、『東京カメラ部』的な不自然なまでに彩度を盛った写真を見慣れると地味な夕日だけど、この画が撮れるのがフィルムの良さだと思うんだよねぇ…
で、この落ち着いた発色のフィルムだけど、それでも過剰にノスタルジックな画にならないのがキヤノンのレンズの良さだと思う。
ここからは、撮った日もカメラもフィルムも変わって、カメラは『Canon A-1』に、フィルムは『Lomography Color Negative 800』になる。
感度800なので粒状感のあるザラッとした仕上がり。デジタルの高感度ノイズと違い質感と味があってこれはこれで好き。
江の島弁天橋から江の島を撮ったのだけど、このフィルムの発色はなかなか特徴的。寒色系な発色というか赤の発色が足らない感じだけど全体の彩度は低くないので被写体やシーンによっては面白い写真が撮れるかも…この写真は凡庸だけど。
『江の島 湘南港ヨットハウス』を撮ってみた。このレンズは、このような被写体でも不自然な歪曲や画面隅の解像感が著しく低下するようなことはない。
焦点距離24mmで開放F値2.8というスペック的には取り立てたものは何も無い平凡なレンズだけど、そこはやはり単焦点なので画質も良く、軽量で扱いやすいというズームには無い利点がある。
Canon F-1 & FD55mm F1.2 撮影結果
Canon F-1 & FD55mm F1.2
このカメラとレンズはハードオフのジャンク品で、価格はセットで税込8,640円だった。ハードオフは値札に簡単な状態説明を記入しているが「シャッター切れました、速度変化します。他未確認」と書いてあったので、買取時に明確な不具合は確認できなかったらしい。
確認させてもらったら、Canon F-1はフィルム室のモルトを交換する必要がある他は、ファインダーの曇りやプリズムの腐食などの不具合が無い機体だった。露出計が動かないのは、単に電池が切れているだけだろう。FD55mm F1.2の方もカビやバルサム切れの無い良好なコンディションだった。どうも、防湿庫で保管されていたらしい。
ハードオフの別の店舗で、同様のセットがジャンクではなく中古品で69,800円で売られていたが、そちらはレンズにカビが生えていた。
現金の持ち合わせは少なかったが(まぁ…多い日は無いのだが…)、今買わなければ、次に何時こんな値段でCanon F-1を入手できる機会が訪れるか分からないし、実写しなければ判明しない不具合が有ったとしても、機械式のCanon F-1はシャッター幕の破れや水没等の致命的な破損が無い限り、業者にオーバーホールを依頼すれば復活するし、最悪でもFD55mm F1.2は手持ちのキヤノン機で使えるので、即断即決で購入する事にした。
帰宅後、電池室を開けると電池らしき物が入っていた。驚いたことに、関東カメラサービスの「水銀電池アダプター 変換型 MR-9(H-D)」だ。これは、現在でも入手可能な酸化銀電池の電圧1.55Vを、環境負荷の高さ故に生産停止となった水銀電池の電圧1.35Vに変換してくれるアダプターで、水銀電池の代替問題を解決してくれる有難い製品だ。一緒に入っていたSR-44は既に切れていたが、幸いなことに液漏れはしていなかった。SR-44が無いので、とりあえずLR-44を入れたら無事に露出計が動いた。
動作確認用のフィルムを入れて巻き上げて見たが、巻き上げも出来ている。露出計の値やコマ被りの有無といった、実写しなければ判らない事以外は確認できた。後はモルトを貼り替えて、実写するのみだ。
コーティングの劣化やカビ跡、バルサム切れの無いクリーンな光学系だ。このレンズ単体でも普通なら2万円はしそうだ…
ジャンクレンズ散財記:Canon FDM100mm F4 S.C.
ハードオフのジャンク品にもランク(?)があるらしく、棚に置かれている物とガラスケースの中に置かれている物がある。このレンズはガラスケースに置かれていた中では安価な税込2,160円だ。
オークションでの落札価格の相場に比べても格安なのに、僕が最初に存在を認識してから1ヶ月ほど売れずに残っていた。ガラスケースから出して見せてもらったが、レンズ表面を清掃すれば普通に使えそうだ。目立った傷もないし、この値段が付いた理由は判らないが購入することにした。
レンズ構成3群5枚、最短撮影距離0.45m、レンズ単体での最大撮影倍率は0.5倍、「S.C.」の表記なのでレンズ・コーティングは単層コーティングと思われる。キヤノンによると「変形テッサータイプ」とのことだが、「テッサー」は3群4枚なのだから3群5枚の本レンズは「ヘリアー」じゃなかろうか?と思ったが、どうなのだろうか?構造を確認するために分解する程マニアではないので、気にしないことにした(笑)
Canon FDM50mm F3.5 S.S.C.
ジャンクカメラ散財記:Canon AE-1
このAE-1は、ハードオフのジャンク棚に税込324円で置いてあった。外観は傷やアタリもなく綺麗だが、モルトはボロボロに劣化していた。電池室を開けると古いNationalの4LR44電池が入っていたが、幸運にも液漏れはしていなかった。
巻き上げレバーは動かないがジャンクの電子シャッター機は、大抵誰かが巻き上げてしまっているので、気にせず電源を入れシャッター・ボタンを押してみた。シャッターは降りないが、露出計は反応する。バッテリーチェック・ボタンを押すと定点に掛かってしまっているので電圧低下らしい。
4LR44はPanasonicでさえ生産終了になっているのに、古いNationalブランドの電池が消耗しているのなんて当然だろう…ということは、新品の電池に交換すれば動く可能性が高いし、324円なら動かなくても仕方がないので購入することにした。取扱説明書が税込108円だったので、別になくても使えるのだが一緒にレジに持っていく、両方合わせても4LR44の方が高い。
試写の結果は満足のいくものだった。しいて言えばファインダーの左上に少しカビが発生していて、逆光時に少しそれが気になったが、取り除かなければ撮影に支障が出るという程でもない。この機種は分解時に露出計連動糸を切ってしまう事が多いらしいので、無理に取り除こうとしない方が良いかもしれない。
Canon FD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C.
アサヒカメラの「ニューフェース診断室」の測定結果が、焦点距離50mm絞り開放の解像度が中央224本、平均148本という値で、ズームレンズの解像力トップのタイトルを20年間保持したという伝説のレンズがこの『FD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C.』だ。
以前から評価の高いこのレンズを使ってみたくて探していたのだが、発売時の1973年当時、大卒初任給が62,300円の時代に価格が10万円もした高価なレンズ(現在の価値だと約25万円)が、そんなに数が売れたはずもなく、40年以上前のレンズが使用可能な状態で残存している事自体が希少な事なので、なかなか見つからなかったのだ。
久し振りにジャンクではない、まともな中古品を購入した。だから今回は【ジャンクレンズ散財記】シリーズじゃない。(^^)
ジャンク品じゃないから購入後そのまま使える…ジャンク品ばかり買っているから感覚が麻痺していたが、これって当たり前の事だったりする。僕は愛機『Canon A-1』に、このレンズを装着して鎌倉に向かった。
稲村ガ崎を後にしたが、七里ヶ浜付近ではこれといった写真は撮れなかった。『鎌倉高校前駅』はスラムダンクの聖地巡礼の人々を構図から外すのは不可能なのでパスして、そのまま江ノ島に向かうことにした。
江ノ島に着く頃には日没が迫っていた。僕はターゲットを夕日に定めて、良い撮影場所を探すことにした。『岩本楼』裏の西浦は太陽の向きが悪いのでパスして、下道(裏参道)から稚児ケ淵を目指そうとしたが、日没までに到着できないと判断し、弁天橋から夕日を狙うことにした。
この日は富士山が雲に覆われてしまってるけど、下道(裏参道)の、ちょうど真ん中辺り。ここはお気に入りの撮影場所…
弁天橋からの夕日、もう少し雲が少なければ…
よくズームレンズを評価する言葉で「単焦点並みの描写」と云う言葉がある。僕はこの言葉をあまり好いてはいないが、このレンズは本当にそれに近い能力を持っていると思う。実際このレンズの焦点距離50mmでの性能は、解像度だけなら『FD50mm F1.8』とほぼ同等だ。しかし、このレンズがあれば『FD50mm F1.8』は不要とはならない。ズームレンズとしては大口径だが、開放F値が暗いこのレンズは、50mm単焦点レンズを完全に置き換える存在ではないのだ。
だが、僕は「性能」「表現力」「使い勝手」を高水準でバランスさせている、このレンズが大いに気に入ってしまったので、今後はこのレンズを中心に写真活動を続けていくことになるだろう。
『Canon FD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C.』は僕の期待以上の逸品だった。
ジャンクレンズ散財記:Canon FD200mm F4 S.S.C.
清掃が必要なのは前から2群目までしかないので、さっさと分解して中性洗剤で洗浄する。これで元どおりに組み付けたが、曇りは反対側からLEDライトで照らせば判る程度に軽減できた。多分これなら描写に対する影響は殆ど無いだろう。カメラに装着してファインダーを覗いてみたが、ピントが合った部分はキヤノンのレンズらしく抜けとキレが良い。自動絞りレバーの曲がりも動作に問題の無い軽微なもので、破壊してしまうリスクを取ってまで修正する必要は無かったので、このまま使う事にした。
Canon AL-1 撮影結果
ジャンクカメラ散財記:Canon AL-1 & POWER WINDER A
「Canon AE-1 PROGRAM」のブラックを妹か義弟にあげるつもりだったのだけど、「Canon A-1」のサブ機として自分用にも欲しくなってきて色違いのシルバーを探していた。しかし、「Canon AE-1」なら程度の悪い機体がゴロゴロ見つかるけど、「Canon AE-1 PROGRAM」って意外と見つからない。
それで見つけたのがこの「Canon AL-1」なのだが、丁寧に扱われていたのか、あまり使われていなかったのか、傷や汚れの無い美品だ。そのお値段は…なんと540円(税込)美品なのに安価なのは、それなりに理由があって、この機種から使用電池が高価で入手し難い「4SR44」または「4LR44」から安価で入手し易い単四乾電池になったのは良いのだが、電池蓋が壊れ易いという欠陥と言っても過言ではない弱点を抱えるようになってしまった。この個体も電池蓋をロック出来ずそのままでは使い物にならないので税込540円という値段は妥当だろう。
さて、この「Canon AL-1」だが電池蓋は閉まらないが電池の液漏れにはやられていないので、なんとか蓋を固定できれば電子回路が無事なら使えそうだ、本来欲しかった「Canon AE-1 PROGRAM」ではないけどシルバーだし(笑)電池蓋を固定する方法を思案しているとワインダーと思しき物が転がっている「Canon POWER WINDER A」540円(税込)…これは「Canon AE-1」と同時発売され「Canon AE-1」に付けられた「連写一眼」というキャッチコピーを実現させるオプションだ、電池ボックスを開けてみたら、中でモルトがボロボロになっていたが液漏れにはやられていないらしい。「Canon AL-1」とは世代が違うが、装着・使用は可能だし、こいつを装着すれば完全ではないにせよ電池蓋を押さえつけて電池の脱落は防ぐことができる。「Canon AL-1」と「Canon POWER WINDER A」それに単四乾電池を持って会計を済まし帰宅して、動作を確認する事にした。
グリップの下から単四乾電池を2本入れてシャッターボタン基部のスイッチを[A]に入れれば電子回路に通電し撮影可能となる。
本機はAシリーズのラインナップでは最廉価機の位置付けだが、意外にも巻き上げの感触は良好でゴリゴリした感触も剛性感の不足した安っぽさも感じない。シャッターも歯切れの良い感触で好感が持てる。電子制御AE機のジャンク品は、電子回路の故障でシャッター速度が変化しなかったりする場合もあるが、購入した個体は絞りに連動してシャッター速度が変化するので電池蓋の破損以外の不具合はないようだ。
続いて「Canon POWER WINDER A」に単三乾電池を4本入れスイッチを入れると、思ったより控えめな音を立てて巻き上げた。フィルムを入れて試してはいないが多分大丈夫だろう。後継の「Canon POWER WINDER A2」と違い単写と連写の切り替えボタンは付いておらず、シャッターボタンを押しっぱなしにすれば連写する…が、これで動く被写体を追いながら連写しても単写と大して変わらないのではなかろうか?歩留まりを考えると、単写した方が無駄撃ちが少なくて良好な結果が得られると思う。
「Canon AL-1」は、キヤノンMF機には珍しい絞り優先AE一眼レフ「Canon AV-1」の後継機だがAE専用の「Canon AV-1」と違いマニュアル露出も可能だ。
しかし、この「Canon AL-1」最大の特徴は、「クイックフォーカス」機能…所謂フォーカスエイドを搭載している事だろう。本機の「クイックフォーカス」機能が実際の撮影で役に立つかといえば少々微妙な気がするが、本機が来るべきAF時代の先駆けと言える機能を実装した、現在隆盛を極めるEOSシリーズの源流の一つとなった機体だった事は間違いない。
Lomography X-Pro Slide 200 を使ってみた
以前からクロスプロセス現像に興味があったので、Lomographyがクロスプロセス用として販売しているフィルムを購入してみた。クロスプロセス用といっても中身は普通のポジフィルム…Lomographyの説明では Agfa RSX 200 の乳剤を元につくられたフィルムらしい。このフィルムはDXコードがないので、DXコードを読み取って感度を自動で設定するカメラで使う場合は、感度を手動で設定することを忘れると悲惨な結果になるかも知れない。
今回は、MINOLTA X-700 を使用することにした、フィルムを装填して感度を200に設定すれば準備完了だ。撮影は鎌倉から自宅の近所でおこなったが、問題は現像だ…購入時に確認したが、購入したビックカメラ藤沢店では「現像は外注に出しますが、何日にお渡しできるか明言できません。1週間プラス数日といったところでしょうか…」と言われたので、おそらくキタムラでも同じだろうと思い、短時間で仕上げてくれるお店を探したら『カメラはスズキ』と『チャンプカメラ』で当日渡しで仕上げてくれるらしい…神奈川県は恵まれている。
現像が上がって帰って来たネガは、見慣れた濃いオレンジ色ではなく濃い紫色だ、これを KONICA MINOLTA DiMAGE Scan Dual IV で読み取って反転してみると黄色被りしている。普段ネガフィルムでやっているように、RGB各色のヒストグラムの上端と下端を揃えてやると、カラーバランスが大きく黄色に転んだ画像が姿を現した。
minolta XE & MC ROKKOR-PF 58mm F1.4 撮影結果
海蔵寺を後にした僕は由比ヶ浜方面に向かった…と言っても、特にお目当の被写体があるわけでは無い。鎌倉は観光地なのでカメラを持っている人が大勢いるのだが、フィルムカメラを持っている人は若者が多かった。流行っていると云う程でもないのだろうが、若い感性に刺さる何かがあるのだろうか?
鎌倉から江の島まで歩きながら撮るつもりだったが、急に日が傾いて来たので急いで江の島に向かう事にした。
ジャンクレンズ散財記:MINOLTA MC ROKKOR-PF 58mm F1.4
ハードオフでこのレンズに付けられていた値段は僅か864円(税込)だ。
距離環ローレットの形状から判断すると1966年から1969年までの間に生産された前期型だと判るので約50年前に生産されたレンズなのだが、それにしても安い。これだけ古いと気になる状態だが「チリの混入、拭き傷あり」らしい。カビや曇りは無いが、よく見ると後群のレンズを抜き出したらしき分解痕があるので、何らかのメンテナンスを受けた事は間違いがないだろう。この時代のミノルタのレンズは内側に非常にデリケートなコーティングが施されているので、もしかしたらレンズ内側のコーティングが無事では無いかもしれないが864円ならそれでも激安なので、ありがたく確保することにした。
ミノルタのレンズは、よほど有名な銘玉や希少な特殊レンズを除けば非常に安い値付けがされているが、それはキヤノンやニコンと違い耐久性に優れたボディが無いのが原因の一つだろう。自分が所有するミノルタ機で将来的にも修理が可能な機体は露出計以外は機械式のSRT-Superだけだ。愛機X-700とて、電子回路が故障すれば修理不可能なガラクタになってしまう。カビに侵されたニッコールの半値以下という扱いは寂しくもあるが、素晴らしいロッコールレンズの描写を楽しむことにしよう。
ジャンクのノートパソコンを再生してLinuxをインストール
近所のワットマンをチェックしに行ったら、VAIO type N VGN-NS52JB が2,980円(税込)で売っていた。8年前に発売された旧機種とはいえ当時は13〜14万円位した機種がジャンクとはいえずいぶん安い。値札に簡単にではあるが状態が記入されているので確認したら「DVDドライブが壊れています、起動確認後HDDを消去しました。付属品ACアダプター」とある。
使えそうだと思ったが、念のために店員さんに確認したら「買い取った時には普通に使えていたんですがね…販売するにはリカバリしなくてはならないんですけど、光学ドライブが壊れていたしリカバリーディスクも無いしで…結局リカバリ領域も含めてHDDをフォーマットしました。」とのこと…つまり使えると云うことだ「じゃあ買います」と言って2,980円を払って帰宅した。
実は随分前の事だが、僕はHDDがクラッシュした母のパソコンSOTEC WinBook WD311 のHDDを載せ換えてUbuntu 8.04 LTSをインストールして使っていたことがあるので、このパソコンもLinuxをインストールするつもりで購入した。USBメモリからでもインストールできるが、どうせなら光学ドライブを載せ換えて全機能を使える状態にしたいので、Amazonで探してみると新品のDVDスーパーマルチドライブが2,000円前後で買えるらしい…近所を探しても中古品が見つからななければ新品を購入することにし、次の日に探しに行くことにした。
このパソコンを購入したワットマンには無いことを確認済みだったので、自宅から次に近いハードオフに行ったが古いATA規格の物しか無かった、次に期待はしていないがPCデポに行ってみた。中古品が3,800円もするし新品は5,400円ですか…やっぱりPCデポはプロバイダ加入とか有償サポートとの抱合せ販売以外では安くはない(実質的には、高くなるw)。次に行くハードオフに無ければ、ガソリンが勿体無いからAmazonで買おうと思ったら、中古のPanasonic製のDVDスーパーマルチドライブが864円で有ったので購入した。
VAIO type N VGN-NS52JB の分解は、以下のサイトを参考にやってみた。
本機の分解は#0の+ドライバ1本のみでできる。隠しネジは、メモリーカードの蓋の下に1本と、バッテリーを外した下に2本あるだけで、ゴム足を剥がしたりする必要はないので整備性は良い。ネジを締め付けているトルクが強かったので、精密ドライバよりもグリップの太いドライバを使用した方が良いだろう。
光学ドライブの換装が無事に済めば、いよいよLinuxのインストールだが、その前にインストールするLinuxディストリビューションをダウンロードしてインストールディスクを作らなければならない。
ジャンクカメラ散財記:minolta XE
帰宅後に電池を入れてレンズを装着して試したが、シャッターは全速切れるし露出計も生きていてオートも使えるらしい…
幸い、何故かプリズムだけ綺麗な御不動様のXEを部品取りに確保していたので、下のサイトを参考にプリズムの換装に挑戦することにする。
XEは電子カメラだけど、後の時代に生産されたカメラと違ってフレキシブル基板ではなくプリント基板にリード線を半田付けしているので、断線に注意すれば難しい事は何もなかった。プリズム腐食の原因となるプリズムを保持するモルトは取り除いて、代わりに書道用の下敷きを両面テープで貼り付けた。これなら、腐食の原因になる事はないだろう…たぶん。