ジャンクレンズ散財記:MINOLTA MC ROKKOR-PF 58mm F1.4

ハードオフでこのレンズに付けられていた値段は僅か864円(税込)だ。

距離環ローレットの形状から判断すると1966年から1969年までの間に生産された前期型だと判るので約50年前に生産されたレンズなのだが、それにしても安い。これだけ古いと気になる状態だが「チリの混入、拭き傷あり」らしい。カビや曇りは無いが、よく見ると後群のレンズを抜き出したらしき分解痕があるので、何らかのメンテナンスを受けた事は間違いがないだろう。この時代のミノルタのレンズは内側に非常にデリケートなコーティングが施されているので、もしかしたらレンズ内側のコーティングが無事では無いかもしれないが864円ならそれでも激安なので、ありがたく確保することにした。

ミノルタのレンズは、よほど有名な銘玉や希少な特殊レンズを除けば非常に安い値付けがされているが、それはキヤノンやニコンと違い耐久性に優れたボディが無いのが原因の一つだろう。自分が所有するミノルタ機で将来的にも修理が可能な機体は露出計以外は機械式のSRT-Superだけだ。愛機X-700とて、電子回路が故障すれば修理不可能なガラクタになってしまう。カビに侵されたニッコールの半値以下という扱いは寂しくもあるが、素晴らしいロッコールレンズの描写を楽しむことにしよう。

拭き傷もよく見なければ気づかない程度

よく見ると後群にチリが入っているのが判る